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事業継承で悩んだらM&Aで解決

そろそろ、次の世代に工場を任せて自分は身を引きたいけれど、そうもいかない事業継承の難しさに、ため息をつく毎日が続いています。
私は、小さい工場を営む60代の男性です。ある機械の中の部品を作っているのですが、年齢を重ねるにつれて老いを感じることが多くなり、いよいよ仕事にも支障を感じてきたため、後継者を探しているところです。事業継承についてはこちら。

工場の後継としての候補は4つあります。
息子か、従業員、もしくは最近盛んにおこなわれている事業継承のためのM&A、そしてこれら3つすべてが決裂した最悪の場合の廃業。
しかしながら、長く勤めてくれた社員を路頭に迷わせるわけにいかず、またこれまで世話になってきた販売先や仕入先など取引先の人たちにも迷惑をかけることはしたくないし、なんとか廃業だけは避けたいと決意しています。
ゆくゆくは跡継ぎにしたいと考えていた当の息子は、すでに違う職に就き、離れて暮らしており、以前から工場を継ぐ気がないと言っています。現在いる従業員も熟練した職人は私同様に高年齢になっており、若手はまだまだ経営にタッチできるほどは育っていません。とうことで、残念ながら、勤めてくれている従業員の中に、次期社長に推したい人材はいない状況です。
となると最後の選択肢としては、残った社員の雇用が補償されるM&A以外になさそうです。私のような後継者がいない中小企業経営者が、事業を継承するためにM&Aを選ぶことで、どのようなメリットとデメリットがあるのかをまとめてみました。

■M&Aとは?
M&Aとは、Mergers(企業合併)およびAcquisitions(企業買収)のことです。
近頃は、後継者不足に悩む中小企業の事業継承の打開策の一つとなっています。

しかし、中小企業の事業継承のM&Aでは、企業合併ではなく、買収する側が、買収先の株式を過半数以上取得する株式譲渡が圧倒的に多くなっているのです。
その理由は、まず、買収される側である売り手企業としての事業スタイルはそのまま存続されるため、買収する側の経営者、従業員の抵抗が少なく取引先への影響も少ないことです。さらに売却益にかかる税金が上場株式の譲渡益と同様に20%の非常に低い税率で済むのです。
買収する側も株式譲渡は、株式の取得で済むことから、煩雑な合併に伴う手続きが不要になります。

■売り手企業がM&Aを選ぶメリット
・後継者問題を解消できる。社員や取引先に迷惑を掛けることなく事業承継を実現できる。
・会社が存続することで、従業員の雇用を守れる。
・会社の連帯保証人であった社長にかかっていた個人補償を解除できる。借金があるために廃業したくても出来ない中小企業経営者は多く、このメリットは大きい。
・社内に蓄積してきた技術、スキルが継承できる。
・株式譲渡益を得ることで経営者がリタイア資金を手に入れることができる。
・売却価格は交渉で決められる。※売却する側の希望価格と買収する側の価格が見合わず、断念されることは多い。

■売り手企業がM&Aを選ぶデメリット
・売却後に、売却先への事業引継ぎと統合に向けた作業が必要になり、場合によっては相当時間を要する
・売却後に、取引打ち切り、従業員退職などの可能性がある。
・売却後に、退職させられる従業員ができる可能性がある

色々と検討してみて、やはりM&Aを選ぶ決断は間違っていないと再認識しました。
この人にまかせる!と後継者が決まっている人がいれば勿論その人に継承すればいいのでしょうが、後継者候補のいないうちの場合、選ぶ道はM&Aでしょう。